2008年11月4日、アメリカ新大統領バラク・オバマ氏誕生。歴史的その瞬間。オバマ新大統領の勝利宣言演説に感動した方も少なくないのではないかと思う。私もその一人。リアルタイムで、その後もインターネットで彼のスピーチを何度も聞いた、観た。彼の力強い演説をキング牧師と重ね合わせた人々も多かったようだ。オバマ氏の演説の素晴らしさと共に、私の心に迫ってきたのは彼を見つめる聴衆の姿。まるで、憧れのスターを仰ぐように、新大統領の一字一句に頷き、涙する人も多数いた。英雄の国アメリカの象徴的なワンシーン。その時、私は国民1人1人が大統領を選ぶ国が純粋にうらやましく思った。オバマ氏は、聴衆に向かってこう言った。 “This is your victory!”、”It belongs to you!”と。 オバマ氏が政策を1つ述べることに聴衆が口々に唱える“Yes, we can!” はい、私達はできます!・・・と、短い言葉に込められた国民の願いと希望が伝わってくる。
さらに感動したのは、オバマ氏の思想に賛同した有名ミュージシャン達が結集、”Yes,we can!”というアルバムが作られたという。このアルバムの一曲目がラジオから流れてきた時、”Yes, we can. Yes, we can・・・”と情感たっぷり歌うライオネル・リッチーの声に、『USA for Africa ”We Are The World” 』を思い出した。今の時代をリードするミュージシャンたちが行動することで”Yes, we can!”を実践しているのだろう。
そう、行動することで。決して、論ずることで終わらない。
Yes, we can. Yes, we can. Yes, we can. Yes, we can.Yes, we can……“Can”には、ポジティブな響きがある気がする。アメリカに住んでいるとき、こんな言葉をかけられて嬉しいことを思い出した。”You can do it!“(キミならできる よ!)そうかなぁ~???と思いつつ、嬉しい。そう言われるとできるような気がしてくる。”If I can do it, you can do it!“(ボクにできるんだから、キミにもできるよ!)そうかなぁ~??? やってみようかな~、という気になってくる。深刻に考えたことでも、気軽にやってみようかな~と。そうして、背中を押してくれる人がいるおかげで踏み出せることができる一歩。自信を与えてくれる一言。You can do it! そして、一緒にやろうよ!Yes, we can!
”If you have a will, you can do it!”(意志あるところに道拓ける) と小学校6年生のとき私にメッセージをくれた生徒は、今バルセロナ大学でスペイン語を勉強中。人に伝えながら、彼女自身の信条になってききたのだろう。よく人は、「自信がないから・・・」とか、「もっと自信がついてから・・・」とか言うけれど、自信ってなんだろう?完璧に自信がつくことなんてあるのだろうか? 行動することによってしか、私達は自信を得ることができないのではないか。そして思うのは、人に自信を与えることは、自分自身に自信を与えることではないか。自分が発した言葉は、風にのっていつか必ず自分のところに帰ってくる。まずは、迷っている人に、心をこめて言ってみよう。 Yes, you can!
私からあなたへ。
Yes, we can!
ほらっ。
英語さんぽ道