お茶漬けを食べた。めったに飲まない日本酒をおちょこで少々・・・ほろ酔い気分~しばらくすると、「お茶漬け!!」と胃袋が訴えたのだ。 日本酒の後、〆はお茶漬け!しばらしくて、給された梅茶漬け。ごはんに少しほぐした梅、そしてパラリとのった芳ばしいのり。これに、お出汁をかけて頂く。あーーー旨い!!沁みるな~お茶漬けの味。 オヤジ化した自分を苦笑しつつ、本能には逆らえない。舌が覚えている味ってある。
アメリカに暮らしていた頃、恋しかったのがこの出汁の味、風味。素麺や饂飩がやたら食べたくなった。流石にめんつゆを作るだけのこだわりはないから、帰省の時に持ち帰った1本のつゆをどれほど大事に食べたことか。特に、海外での暮らしに心身ともに疲れたときは、私を救ってくれた。
今、Umamiは今各国の料理人たちに注目されているという。甘味(Sweet)、酸味(Sour)、塩味(Salty)、苦味(Bitter)に加えて5番目の味覚”旨み(Umami)”は、日本人だけに備わっている味覚だという。ところで、昆布だしからとる”旨み”は100年以上前に日本人が生み出した味ということをご存知だろうか?Umamiを発見したのは、東京帝国大学理学部教授であり、化学者であった池田菊苗博士。ドイツ留学から帰国後、湯豆腐にしみた昆布だしの味って何だろう?と思い研究。昆布出汁から、旨み成分の代表グルタミン酸の抽出に成功、これが世界初のUmami発見となったという。みそ汁、お吸い物、煮付け、うどん、そば・・・日本料理には欠かせないものとなった。
ここで、秘伝(?!)黄金出汁をご紹介。私は普段、昆布、または昆布+煮干、昆布+かつお節で出汁をとるけれど、おもてなしの時や、じっくり出汁の旨みを味わいたいときに作る。料理上手な友人から教わった、4種類の出汁の素を使ったちょっと贅沢な出汁いかがでしょう。
【材料】
水 3~4ℓ
煮干 一掴み
干ししいたけ 5~6枚
鰹節 一掴み強
出汁昆布 15cm×2枚
【作り方】
鰹節以外を一晩なべで寝かせる。
急いでいるときは、3時間くらいでも大丈夫。
寝かせたお鍋を火にかける。
お湯が沸いたら、火を止めて鰹節を入れる。
そのまま5分ほどおく。
5分たったら、火を止めて冷めるまで放置する。
さらし(キッチンペーパーでも可)で濾す。
ポイントは、濾すときに上からぎゅうぎゅう押して出汁を絞らないように。
そうすると、エグミがでてしまうので。冷蔵庫で3~4日保存可。
出汁をとっ昆布などは、お酒とみりん、お醤油で佃煮風に煮てはいかが?
この黄金出汁で、お茶漬けを作ってみようか・・・。繊細な舌を持つ日本人に生まれたことに感謝。舌の記憶は、正しいかもしれない。
英語さんぽ道