英語にまるわるちょっとしたお話しをお伝えしていきます。

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2014.5.15 ドイツ国際平和村

『わたしたちを忘れないで ドイツ平和村より』東ちづる著
 本棚にあった本を、随分久しぶりに開いた。友人がくれたのか、自分で買ったのかさえ記憶が曖昧なこの本は、東ちづるさんが『世界ウルルン滞在記』という番組のなかで『ドイツ国際平和村』を訪れ滞在したときのレポートなどが書かれている。

 
『世界ウルルン滞在記』は、レポーターが世界の様々な国の地域を訪れ、そこに暮らす人々に出会い滞在しながら、現地の様子をレポートするという番組。好きだったなーー
 
 
以前読んだときはどこか「対岸の火事」だった平和村のことを身近に感じる出会いがあった。『ドイツ国際平和村』で1年間ボランティアとして活動していた方、お互いに自己紹介、あいさつをして2分後くらいに彼女が『ドイツ平和村』にいたことを知る。「平和村?!知っています!」「お話を聴かせて下さい!」と前のめりにアプローチ、教室の中学3年クラスのゲストとして来て頂き、写真を交えてお話をして頂くようにお願いした。快諾頂き、中学生たちも私もその日のレッスンを心待ちにしていた。
 
 
5/12(月)のお話より・・・
 
『ドイツ国際平和村』は、紛争等で負傷した子ども達を受け入れ、治療・リハビリをし
病気や傷を治して母国に返すドイツ・オーバーハウゼン市にある施設。第2次世界大戦後20年、国が落ち着き始めた頃、まだまだ世界では戦争が絶えず「世界では困っている人がいる」ことに気づかされ、戦争から立ち上がってきた自分たちが何かできることがあるのでは、と1967年ドイツ一般市民が立ち上げた。そして、現在も継続されている。
 
 
平和村での活動は、主に3つ。
1子ども達の受け入れ
2現地プロジェクト
3平和教育
 
それらのうち、ここで働いていた熊谷さんが関わっていたのは、平和村での子ども達の受け入れ。子ども達の出身国で多いのは、アンゴラ、アフガニスタン、タジキスタン、
ウズベキスタン、クルジア、アルメニアなど。それってどこの国?中学生達も私も、国旗を見てもピンと来ない、ましてや世界地図のなかでの位置をすぐには描けなかった。

子ども達の年齢は、2歳~18歳まで。顔や身体に傷を負った子ども達、親御さんに抱かれる別れ際の子ども達、子どもが子どもの面倒をみる子ども達・・・切ない写真と向き合う。私は毎日これくらいの年齢の子ども達と一緒にいるので、子どもが酷いめに合うのは本当に耐えられない。ぐっと胸に迫り、涙をこらえるのに必死だった。

思わず熊谷さんに質問。
「こんな過酷な状況で生きている子ども達と接していて、熊谷さん自身はどうやって精神を保っていたのですか。私、話しを聞いているだけで涙が出るんですけど・・・」「保てていなかったと思います・・・。」と静かに熊谷さん。ほんとうのところ、だと思う。

「それでも、ドイツ村の子ども達は明るく泣いてなんかいなくて、子ども達が泣いていないから、私たちは泣くわけにいかない。」と。ここの子ども達は、「精神的にとても成熟している、そんなに大人じゃなくてもいいのに・・・と思うほど大人なんです。」
・・・ぽつりぽつりと熊谷さん。
 

それから、子ども達がどうやって平和村に連れて来られるか、どういう子が連れて来られるか話しを聞いた。平和村が条件としているいくつかの要素(家庭が困窮していること、治る見込みがあること、母国に帰る場所があること、など)を満たす子ども達を現地スタッフが面接等をして、連れて来る。すがるような親御さんの姿も写真に写されていた。何度も何度も、面接に来ては引き受けてもらえない親子もいるという。その仕事をしているスタッフは、いつも葛藤と切なさを抱えているんだろうな・・・


そうして選ばれた子ども達を飛行機に乗せて『ドイツ平和村』に連れて来る。手や足を失った子、顔に酷いやけどを追っている子・・・紛争やテロで犠牲になるのは、いつも子ども達。嗚呼・・・身体だけではなく、心も傷ついているであろう。世界の不条理と不均衡と不平等に胸が苦しくなる。

それでも、悲しいことだけではない。 
このドイツ村が地元の人々の善意の基に成り立っているということを知ったとき、気持ちが潤った。「何百個も毎日パンを届けてくれる地元のパン屋さん、お菓子屋さん、子ども達の送迎をしてくれるバス会社がある・・・。」と熊谷さん。そうやって40年以上続いてきている。
 
人を動かすものは何だろう。
 
何だろうな~ 
 
 
現場に行かなければわからないことがある。現場にいた人の話しは、パワフルで心に響く。彼女の『ドイツ平和村』の話しは、静かに沁み入った。
 
 
どこかで悲しんでいる人がいること。
銃撃の中にいる人がいること。
戦争の被害に苦しむ子どもたちがいること。
 
 
自分が何ができるかわからないけれど、考えていよう、考えていこう。気持ちを向けていよう。知らなかったなー あの本に書いてあった『平和村』のこと。知ることで知らないことを知る。そして、ちょっぴり物の見方や感じ方が変わる。
 
 
「まずは知ることから」・・・と中学生たちとうなずきあった。
 
 
 
 
 
 
 
 

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