How did you know?! とドンピシャの贈り物をくれる友人がいる。または、「こういう人生の愉しみもありか。」と、新しい世界をみせてくれる贈り物をくれる友人がいる。クリススマス前のこの季節、私の頭のなかは「何にしよ〜う。」あの人、この人に贈るクリスマスプレゼントのことでいっぱい。アメリカ時代の友人と続いているクリスマスプレゼントの習慣はもう20年以上経つだろうか。相手が喜ぶプレゼントを、 ちょっとしたサプライズと粋を・・・
そもそもクリスマスプレゼントの始まりはなんだろう。クリスマスを心待ちにしながらアドベントを1つ1つ開きながら、子どもたちに毎年語って聴かせるクリスマスの物語がある。神の子イエスキリスト様がお生まれになった報せを聞き、3人の裕福で賢い王たちが特別な贈り物を持ってイエス・キリストのところに向かった。きらりと頭上に輝いた星を目指して、3人の王たちは歩いて贈り物を届けた。その贈り物は、黄金、乳香、やくもつだった。これがクリスマスプレゼントの始まりと言われている。
それから何千の時を経て、すっかり定着したクリスマスプレゼントを贈る習慣、世界人口の1/3と言われているキリスト教信者にとってクリスマスは、単にプレゼントを買う、贈る日以上の日であろう。アメリカに住んでいた頃過ごしたクリスマス、街はクリスマス商戦で大賑わい。人々はショッピングリストを作り、買いものにでかけ、自分たちでラッピングをしていた。一人一人に贈るクリスマスプレゼントは、家族分のプレゼントがツリーの下に山のように置かれる。25日の朝を待ってクリスマスプレゼント開ける。子どもたちが何より楽しみにしている日。彼らにとってクリスマスは、愛を与え愛を感じる日、贈り物は「あなたが大切です」のしるしであることを、身近に感じた。何を贈るかということは、相手への思いやりのカタチだから。心を込めて、私も大切な人に贈るクリスマスプレゼントを吟味する。
それにしても、モノがあふれるこの時代に何をプレゼントしたらいいのだろう。私は、コンサートチケットや、映画券、エステチケット、食事をごちそうするなど、素敵な時間を贈る、ことが近頃は好きだ。無形の贈り物、カタチがないからこそ心に残る贈り物を。
そして、クリスマスのショッピングリストを眺めながら、考えあぐねていたとき、思い出した『星の王子さま』のワンシーンがある。物語の最後の方、星の王子さまと飛行士がさよならをする。星の王子さまが飛行士に向かって言う。「ボクの笑い声をあげるよ。」笑い声をあげる?笑い声がギフトになる? ・・・それなら歌声も?そして、言葉、時間、風、光・・・ 頭に浮かんできたのは、無形のものばかり。『星の王子さま』にはこんなせりふもあった。 It’s the time you waisted for your rose that makes it so important. キミにとってバラが大切なのは、バラのために費やした時間があるから・・・ バラのために費やした時間がギフトであり、それによってバラが特別な存在になるということ。与えた時間が自分にギフトとして与えられる。
目に見えない何かを、目にみえるように形にして贈るのがギフトだと思う。何を贈るかは、そこに何を込めるか、どんな思いを込めるかが大切なように思う。自分の生き方さえ表れる気がする。それなら、自分の存在そのものが誰かのGiftであるように、 自分自身を捧げて生きる・・・・というのはどうだろうか。
英語さんぽ道