外国人による『日本語スピーチコンテスト』を会場からみた。5カ国10名の出場者、そのうち7名は韓国または中国から結婚して日本に住んでいるお嫁さんたち。家族についてのスピーチが多く、出場者の家族を思う愛情に打たれた。結婚して間もなくご主人が病に倒れ途方にくれたこと、その時に支えてくれたこと、遠くにある大きなしあわせではなく家族との身近なしあわせの大事さ・・・・韓国、中国の女性は愛情深いんだなぁ、感心した。
もう1つ気づいたこと。日本語を外国語として学んでいる彼女たちには、母国語のアクセントがある。スペイン語、英語、フランス語、韓国語、中国語、私は各言語を話している現場にいたことから、それぞれの言語のリズムやイントネーション、アクセントがなんとなくわかる。1つ1つの言葉はわからないけれど、聴いていて「あっ、これはフランス語、これは韓国語・・・」というように。つくづく”言語は音”ということに気づく。外国語を習得していくとき、自然に身についた母国語のアクセントがあるのはもっともだ。母国語だけで生活してる期間が長ければ長いほど。つまり、外国語に接する時期が遅ければ遅いほど。
ところで、それぞれの言語には周波数領域があるということを、ご存知だろうか?七田眞著書『0歳からの英会話』によると、世界各国の言葉はそれぞれ異なった周波数の振動音で話される、という。例えば、英語2000Hz~12000Hz、ドイツ語125Hz~3000Hz、イタリア語2000Hz~4000Hz、日本語は125Hz~1500Hzと比較的低い周波数の領域で話される。ということは、母国語にはない”音”が外国語にはないいうことがあり、当然聞きとれない音、発音しにくい音、アクセントがある。『日本語スピーチコンテスト』出場者が話す日本語にアクセントがあるのは自然なことなのだ。
翻って、私たちが英語を学習するとき、話すときはどうか?どうも英語コンプレックスがある、日本語アクセント、カタカナ英語を気にせず、堂々と話す人は少ないように感じる。上手くきれいに話そうとするあまり、英語が口から出ない・・・なんてこともあるのではないか?その点、ヨーロッパの人々は様々な語に触れる機会が多いためか、アクセントなど気にせずどんどん話すようだ。
上記の日本語スピーチコンテストに出場した1人が練習中こう言った。”Accent is beautiful!” ・・・そうか、アクセントは隠すべきことではなくて、誇るべきことなんだ・・・
英語さんぽ道