イタリア・フィレンツェに住むAyaからエアメールが届いた。Ayaは、レッツトークの自慢の卒業生。大学時代のイタリア留学を機に、イタリアと日本を繋げるビジネスを始動中。クリエイティブな彼女らしく宛名のペンの色、文字の書き方もアートっぽい。そして見たことのない切手、エアメールはそれ自体が空を飛んで運ばれてきたアートだな、って思う。
封筒を開けてみると、イラスト入り手書きの手紙びっしり4枚。イタリア到着報告と現地レポート。イタリア生活時間割と共に、フィレンツェでの暮らしぶりが伺われる活き活きした文章に、気分はイタリア〜に連れて行かれた。そして、本かしら?と思い開いてみた冊子は、書き込み式のレシピブックだった。立派な表装、すみれ、フリージア、ミモザ・・・植物の絵が描かれている。中は、前菜、スープ、パスタ(流石イタリア!)お肉、野菜、デザートなどの項目に分かれ、それぞれスケッチ画で描かれている。う〜ん、私好み。
同封のメッセージには「このレシピブック、見た瞬間に”セーラだ!”って思ったの。エレガントで生命力溢れる植物×セーラの好きな緑(イタリアの緑は一足早く黄色へ・・・) 気に入ってもらえると嬉しいな♪」と記されていた。
はい、気に入りました。
さて、このレシピブックをどう使おうか・・・自分だけのレシピブックを作ることにした。知り合った人達から、直接家庭料理を手書きで書いてもらおうと。まず、一つ目のレシピは、フランス人のマリーンにママのキッシュを書いてもらうことにした。我が家にホームステイしている間、フランスにいるママに電話でレシピを聞きながら作ったキッシュがとても美味しくて、リクエストしてまた作ってもらった。
2人でカフェで紅茶と苺のデザートを頂きながら、マリーンにレシピブックを預ける。
La quiche
Milk 2 or 3 eggs -bacon -ham -fresh cream -pepper -nuts meg -cheese
・Pre-heat the oven at 200 C while prepare la quiche.
・Put the milk and the eggs in a bowl.
・Cut the ham in dices and put it in the milk/eggs
と、ここまで書いて新幹線に乗る時間。「じゃ、続きは今度会う時に!」とマリーンは、レシピブックを持ち帰った。
数ヶ月後、彼女は1年間の留学を終え帰国する前にママと弟を連れて再び私を訪ねてくれた。「あ、レシピブック」とその時もお互い何度か言いつつ、渡すのも受け取るのも忘れていた。そして、そのままレシピブックは、スーツケースに入ったままフランスに運ばれることになる。Oh no!
成田を発つ前日の夜、彼女から「ありがとう」の電話が入った。こちらこそ「ありがとう」ママ、弟とも少しお話しし、会えた喜びと見送る寂しさと一緒になった気持ちでいた。マリーンと話しているうちに2人で気づいた。
「あっ、レシビブック!!」
「じゃあ、私がフランスに取りに行くから!」
ということで電話を切り、あのレシピブックはマリーンが持ち帰った。
2ヶ月後、私はフランスへヴァケーション、マリーンにも会いに行った。彼女があたためていたあのレシビブックを忘れないうちに受け取り、ほっと一安心。途中までだったキッシュのレシピは、書き終えていた。
というわけで、このレシピブックは、イタリア→日本→フランス→日本と空を飛び、今私の手元にある。
私は旅先で、そこに暮らす人の家に招かれることが多い。というか、人を訪ねて旅をすることが多いから、お家を訪ね友人知人の家族と一緒にいつものご飯を頂く。このレシピブックを持って出かけよう。インターネットでは探せない「〜さんの家の家庭の味」を集めていくことにしよう。
おっとと、フランスに持ち帰って書いたマリーン家のキッシュの続きを・・・
・Put fresh cream in it. Put the mix in the plate you have covered with the paste and put cheese, nuts meg and pepper on the top of the quiche.
・Put the quiche in the oven for 30 – 40 min. at 180℃.
△When the quiche starts smelling, put a knife in the middle. If there is quiche on the knife, it means it needs more time baking but if the knife is clean, that means the quiche is Ready!!
BON APETIT!!
英語さんぽ道