小学校3年生から教室に通っているE君は、目の前のことに淡々と取り組み、忘れずに宿題をやってくる子どもだった。感情の起伏が激しくなく、落ち着いている。立派なアスリートでもある。
いつもは部活のためレッスンに少し遅れてくるけれど、昨日はテスト準備期間中のため部活がなく少し早めにレッスンに到着した。中学2年生になった彼と、少しおしゃべり・・・
というか私からのダメ出し。この春から書いている英語日記について、「正しいけれどつまんないよ。」と。
”練習試合がありました。勝ちました/負けました。次もがんばります。”
んんん・・・文法的には間違っていないし、理路整然としているけれど・・・”本人らしさや、自分がどう感じたか、どう考えたかと言う部分が伝わってこない。”
そのことを伝え、家族の誕生日のお祝いについて書いてきた文章について、何かエピソードや面白かったことは何か聞いてみると、「妹が・・・・って言った。」と。
それいい!!
書いてきた文章に、書き足すよう伝えるとさっと英語で一文を加えた。伝えたいことを自分の英語の語彙、英語表現の中で書くことができるチカラが備わってきていることも嬉しい。
そして、その文章を読んで、私は思わずぷぷっ。
そうそう、そういう感じ!
少しして、他の生徒も教室に入ってきた。
私は、E君とのやりとりの中で思い出したことがあり、レッスンの中でシェアをした。
イギリスのエリザベス女王が、生前に国民に向けたメッセージの中で話していたことの一部、心に留めておきたいと思いメモしていたことのシェア。コロナ禍のメッセージだったと記憶している。
It’s worth remembering that it is often the small steps, not the giant leaps,
that bring about the most lasting change. Queen Elizabeth Ⅱ
(最も長く続く変化をもたらすのは、大きな前進ではなく、
小さな歩みであることが多いということは、覚えておく価値がある。)
所属している部活のキャプテンでもあり、アスリートの彼は、この”小さな歩み”を積み重ねていくことの大切さを身を持って体験してきていると思う。日々のトレーニングがいかに大事か、ということ。私は「英語を身につけることにおいても、”小さな歩み”を続けてきている。」ことを本人に伝えた。そして、何よりも私が彼を信頼しているのは、”小さな歩み”を長い時間をかけて示してくれてきたから。
来週のレッスンでは、このメッセージを伝えているエリザベス女王の動画をみんなで観ようと思う。