長年愛用していたソファが、随分くたびれた様相になってきた。ふわっと包まれるような座り心地の良さと、色合い(
オレンジ×白のたらこ色?)が気に入り購入したソファを、何年使っていただろう。大人になった卒業生たちも、このソファーの思い出を語っていた。お役目を果たしてきたソファから、次なるソファを求めてインテリアショップをいくつか巡った後の行き先は・・・「そうだ!イケアに行ってみよう!」
念願のIKEAへ。仙台に住む甥に駅でピックアップしてもらい、所用を済ませた後、イケアへ向かった。以前から甥のYにイケアのシステムを聞いていたけれど、わかったようなわからないような・・・「一期一会だから、セーラ。」という言葉だけが残っていた。家具屋さんで一期一会ってどういう事???と首を傾げながら、鮮やかな黄色と青の建物にIKEAの看板が見えてきてワクワク。駐車場は、まるでアメリカの大型店の駐車場のような螺旋型で広々している。大きな入り口から店内へ。ここは何階だろう?目の前のエスカレーターを降りて、まず辿り着いたのはソファやテーブルなどの階。ソファーとラグ、テーブルなどがそれぞれのスタイルにコーディネイトされていて、まるでどこかのお家のリビングルームにお邪魔したような気分にさせてくれる。モノトーンのかっこい系、ナチュラル系、シンプル系など、歩きながらあちらのソファ、こちらのソファに座ってみるだけで楽しくなってくる。ワクワク。Yとそれぞれの感想を語り合いながら物色、ほどなくして色合いが気にったソファに出会った。硬めの座り心地もよし。シンプルかつ機能的であろう北欧デザイン。縦横奥行き、サイズを確認してほぼ決定。ソファ脇に置いてあるカードを手に取った。
続いて人の流れに従い歩いて行き、ベットルーム、キッチン、子供部屋、照明器具、食器・・・と続く。それぞれベッドルームにはベットカバーや枕があり、サイドテーブルやランプも素敵にコーディネイトされている。「あーここに住みたい。」と何度呟いたことか・・・ 大きな家具類は商品番号が記されたカードをとって、小物類はそのままカートに入れる。途中には、レストランやカフェがあり、食事をしたりほっと一息ついたりもでき、これはまるでインテリアのワンダーランド。楽しい。「わっ、これ!」と立ち止まっては見入る私に、Yはさり気なく待っていてくれる。うん、さすが長い付き合いで、私の特性を知ってるよね、ありがと。衝動買いをしないように気をつけて・・・選んだ品々をカートに入れてインテリアの旅は続く。館内には、一方向の動線があり人の流れがある。逆行することもできなくはないかもしれないけれど、多少無理があり。となると、欲しいものは出会った時にカートに入れて進む、が暗黙のルール。そうか、そうか、彼が言っていた一期一会とはこのことね・・・
旅の最終フロア、レジに着いた頃には何だかぐったり疲れていた。たくさんの物に向き合ったから、そしてコーフン疲れか?!驚いたのは、会計フロアにある大きな大きな倉庫棚。商品番号とパーツに分かれた家具を照らし合わせ、更に大きなカートに積むよう。私たちも商品番号を見ながらソファ置き場に行った。ソファもパーツに分かれて箱に梱包されていたからびっくり。えーーソファを組み立てるってどういうこと??!それぞれの大きさをチェックし、Yの車に乗せられるか確認・・・数学的計算は甥に丸投げして・・・うん、そっかー、ん・・・私は相槌係。その日に購入すると、組み立て前のソファをどこに置くか、という問題もあり、結局IKEAのホームページから購入することに決めて帰ってきた。
すっかりIKEAでのお買い物体験が気に入って帰ってきた私は、IIKEAについて少し調べてみた。
IKEAは、Ingvar Kamprad, Elmtaryd Agunnarydの頭文字。Ingvar Kampradは創業者の名前、Elmtarydは彼が育った農場の名称、Agunnarydは彼の出身地での都市名でスウェーデン南部のスモーランド地方にある。IKEAは、オランダに本社を置き、ヨーロッパ・北米・アジア・オセアニアなど世界各地に出店している。1943年、17歳だったイングヴァル・カンプラードが設立した雑貨店が始まり。同業他社との価格競争やライバルとの圧力により家具メーカーからの商品提供停止という深刻な状態を経て、自社で独自のデザイナーを抱え、企画・製造・販売まで全てまかなう、現在のイケアのスタイルを誕生させた。またこの際にイケアの特徴の1つである「フラットパック(分解された商品は、できる限り薄く小さい梱包をされており、自動車のトランクに積んで簡単に持ち帰ることができる)」も誕生している。日本に出店したのは1972年、名鉄百貨店(愛知県名古屋市)と東急百貨店(東京都渋谷区)が国内初のイケア導入、1972年大阪の三井物産資材部、湯川家具などがイケアスウェーデンとの契約のもと合弁会社「イケア日本株式会社」を設立、第一店舗となったのは1981年4月千葉県船橋市のローラースケート場跡である。2022年2月時点で全世界に465店舗ありヨーロッパはもとより、アジア、中東地域にも展開している。(ウキペディアより)
2018年6月、サステナビリティ戦略“People &Planet Positive”を改訂したと発表、「2020年までに、全世界で使い捨てプラスチック用品の販売とレストランでの提供を全廃する」と宣言した。なるほど、イケア店内を歩いて環境に配慮していることがあちこちに伺われた。脱プラスチックを目指している私は大いに賛同した。イケアのコンセプト、そしてスェーデンの遊び心に溢れた豊かな日々の暮らしを感じる商品達に囲まれているのが楽しくて、迷いなくIKEA Familyに入会した。
一期一会のソファと出会い購入はするものの、運ばれてくるのを待つだけではないのがIKEA商品。ソファのパーツを甥がIKEAに取りに行き、車内とソファーパーツの採寸をして車に収まるかどうか確認、それを運搬、もしかして1度に運べないかもしれない・・・。となると、一旦甥のアパートに残りのパーツを置いておいて、再度運んでもらう。1人で倉庫の棚から下ろして、運んで、組み立てる?いやいやそれは無理がある。人員も必要だよね、誰に頼もうか?・・・と甥と何度もシュミレーションしながら電話やLINEでやり取り。ふぅー そんなことも含めて、初IKEA体験から今も、ずっーとワクワクしている。今一度、ホームページより気になった”イケアバリュー”見てみた。『連帯感』『環境と社会への配慮』『コスト意識』『簡潔さ』『刷新して改善する』『意味のある違うやり方』『責任を与える』『引き受ける』『手本となる行動でリードする』知らぬ間に、1つの商品を購入することで顧客である私達も、IKEAの付加価値を体感することになったかもしれない。